便利かつ簡単!ほどけない2本のロープの結び方5選

キャンプなどのアウトドアシーンでは、ロープは様々な用途に活用できる必須アイテムです。ロープが「あと少しだけ足りない…!」といった経験はありませんか? そんな時に役立つのが、ほどけない2本のロープを繋ぐロープワークです。今回は、数あるロープワークの中から、特に便利で簡単、しかも、ほどけない2本のロープの結び方を厳選して5つご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

本結び/簡単に結べて強度が高い

本結びは、2本のロープの先端同士を繋ぎ合わせる際に用いられる、基本的なロープワークです。別名「スクエアノット」とも呼ばれ、しっかりと結べて強度が高い上に、解きやすいという特徴があります。

【本結びの手順】

  1. 2本のロープの先端を交差させます。
  2. 奥側のロープを、手前側のロープの下を通して上に回し、輪を作ります。
  3. 奥側のロープを、再び手前側のロープの下に通します。
  4. 両端を引っ張って締めれば完成です。
本結びのメリット
  • 結び方が簡単
  • しっかりと結べて強度が高い
  • ほどきやすい
本結びのデメリット
  • 太すぎるロープには適さない
  • 太さや材質の異なるロープには適さない
  • 負荷のかかる方向によっては結び目が緩む可能性がある

【本結びのほどき方の手順】

  1. 左右どちらかのロープの先端を持って、結び目と反対方向に引っ張ります。
  2. もう片方のロープの先端も同様に引っ張ると、簡単に解けます。

テグス結び/太さの違うロープでも結べる

テグス結びもロープの端と端を結ぶ基本的なロープワークです。別名フィッシャーマンズノットといい、元々は釣り糸(テグス)を繋ぐ際に使われていたことことから、その強度は折り紙つき。必要な時はすぐにほどくこともできます。本結びとは異なり、太さの違うロープを結ぶことができるため、様々な場面で応用できます。

【テグス結びの手順】

  1. ロープを平行に揃え、上のロープを下のロープの上から通して輪を作る。
  2. できた輪の中に、上のロープの先端を通す。
  3. 反対側のロープも同様の手順で、輪を作り、先端を通す。
  4. 両側のロープを引っ張って、結び目を締める。
  5. 結び目が左右対称になっていることを確認する。
テグス結びのメリット
  • 結び方が簡単
  • 強度が高い
  • ほどきやすい
  • 太さの違うロープを結ぶことができる
テグス結びのデメリット
  • 結び目が左右対称になっていないと強度が落ちる
  • ロープの先端が短すぎると抜ける可能性がある
  • ロープの種類によっては滑りやすい

より強い強度が必要な場合は、テグス結びの手順を2回繰り返す「二重テグス結び」がおすすめです。

二重テグス結び/テグス結びより強いがほどきにくい

二重テグス結びは、「ダブル・フィッシャーマンズ・ノット」とも呼ばれ、2本のロープを繋ぐための非常に強度の高いロープワークです。「テグス結び」を2回繰り返すことで強度を上げるため、ほどきにくいです。

【二重テグス結びの手順】

1.2本のロープを平行に並べます。
2.片方のロープの先端を、もう一方のロープの上から下に回して1巻きします。
3.さらに先端をもう1巻きします(計2巻き)。
4.指からロープを外し、指が通っていた輪っかにロープの先端を通します。
5.つなぎ合わせるもう一方のロープの先端を、輪っかに先ほどと反対の方向から通します。
6.はじめに輪っかに通したロープの先端とそのロープの元を引っ張り、結びを締めます。
7.反対側のロープの先端も、もう一方のロープの上から2巻きします。
8.先端を輪に通して引き締めます。
9.2つの結び目があたるまで、両方のロープの元を引っ張ります。
10.結び目が左右対称になっていることを確認します

二重テグス結びのメリット
  • 強度が高い
  • 滑りやすい素材のロープにも適している
  • ロープが切れた場合の応急処置として使える
  • テントやタープ設営時にロープの長さが足りない場合、二重テグス結びで異なるロープを繋いで長さを延長できる
二重テグス結びのデメリット
  • 結び目が左右対称になっていないと強度が落ちてしまう
  • ロープの端が短すぎると、負荷がかかった際に抜けてしまう可能性がある

一重つなぎ/材質や太さの異なるロープを繋ぐ

一重つなぎ(一重つぎ結び)は、ロープや紐の端と端を繋ぎ合わせる結び方の一つです。別名は、「機結び」(はたむすび)、「織工結び」(しょっこうむすび)、「シート・ベンド」とも呼ばれます。結ぶのも解くのも簡単ですが、ロープが濡れている時や、より強度を上げたいときは二重つなぎを使用しましょう。

【一重つなぎの手順】

  • 片方のロープをUの字に曲げます。
  • もう片方のロープをU字型のロープの下を通して上から出します。
  • 次に、U字型にしたロープを、上から出したロープの下に通します。
  • 最後に、U字型にしたロープの下に通したロープを、U字型のロープに通して、ロープを引き締めます。
一重つなぎのメリット
  • 材質や太さの異なるロープを繋ぐことができる
  • 結ぶのも解くのも簡単
  • テンションがかかっている限り、ゆるまない
一重つなぎのデメリット
  • ロープが濡れている時や、より高い信頼性が求められる時は、一重つなぎよりも強度の高い二重つなぎを使う方が良い。

二重つなぎ/一重つなぎよりも強度が高い

二重つなぎは、異なる太さや材質のロープを接続するのに適した、基本的なロープワークです。 「一重つなぎ」から、もう一巻きすると二重つなぎが完成します。太さの違うロープや湿ったロープを結び合わせるのに適しています。 ひとえつなぎに比べて強度が増します。

バイスバーサノット/結束強度が最強クラス

バイスバーサノットは、結束強度の比較テストで最強クラスの強度をがある結び方です。 そのため、強く締めすぎると解くのが困難になる場合があります。滑りやすい素材のロープ同士を繋ぐときにも有効です。

【バイスバーサノットの手順】

  1. 2本の紐を、上のロープの先は右側、下のロープの先は左側を向くように置きます。
  2. 上のロープの先を、下のロープの下にくぐらせて手前に回します。さらに、そのロープの先を自分の方に通して上から出します。
  3. 下のロープの先を、上のロープの上に重ねるようにして、奥に通します。そして、ロープの先を自分の方に通して上から出します。
  4. 右側のロープの先を、左側のロープの上に重ねて、左下の方に通し交差させる。
  5. 交差させた右側のロープと左側のロープを、それぞれ同じ側の輪の下から上に通します。
  6. 長い方のロープを軽く引っ張ってから、両方のロープをしっかりと引っ張って結び目を締める。
バイスバーサノットのメリット
  • 結束強度が非常に高い。
  • 結び目が緩みにくい。
バイスバーサノットのデメリット
  • 締めすぎると解くのが難しい。